こんな悩みを解決します
- 高卒認定試験の試験日まで時間がないから、なるべく早く数学の勉強を終わらせたい
- どこを勉強したらいいのか分からない
- 高卒認定試験のレベルに合った参考書を知りたい
数学の正しい勉強法を知らなければ、学習時間が無駄に多くなってしまいます。高卒認定試験に合格するには、無駄なく学習を進めることが大切です。

働きながら3ヶ月だけ勉強して、僕は高卒認定試験に一発合格したよ
この記事では、数学を効率良く勉強する方法について経験を基に解説します。記事を読むことで、私が実践した勉強法を知ることができます。
数学の正しい勉強法を知り、高卒認定試験に最短で確実に合格できる力を付けましょう。
他の科目の勉強法も知りたい方には、次の記事がオススメ。
高卒認定試験の数学の概要

問題数 | 20問 |
出題範囲 | 数学I(高校1年生で教わる内容) |
合格点 | 40〜50点ほど |
試験時間 | 50分 |
解答形式 | マークシート方式 |
数学の勉強は時間にゆとりを持って、始めることをオススメします。勉強に時間がかかる可能性があるためです。
高校1年生で教わる「数学I」という科目から、数学の問題は出されます。「数学I」では、中学で学んだことを発展させた内容を学習します。
中学で教わる内容を覚えていない場合は、中学の数学から学習を始めなければいけません。つまり、学習範囲は中学1年〜高校1年までになります。

中学の内容も勉強してたら、時間がたくさんかかるよね
時間にゆとりを持って勉強を始めなければ、勉強する時間が足りなくなる場合があるのです。
数学は優先的に勉強して学習時間を確保しましょう。
高卒認定試験における数学の出題内容と対策

数学の勉強を効率良く進めるには、出題内容をあらかじめ把握することが大切です。
高卒認定試験の数学の問題はパターン化しています。出題内容を把握しておけば、学習する内容を絞りやすくなるのです。
過去問を熟読することで、出題内容は把握できます。ただし、出題内容を掴むには時間がたくさんかかります。
本項目では、高卒認定試験の数学で出される問題の内容をまとめました。手っ取り早く出題内容を掴みたい方は、本項目を参考にしてください。
大問1|数と式(因数分解など)
問題の内容 | 対策 |
単項式と多項式 | 中学生向けの問題集などで、単項式と多項式の計算を繰り返し解く。 |
展開 | 分配法則のやり方を覚える。中学で教わる展開の公式を覚える。 |
因数分解 | 中学で教わる因数分解の公式を覚える。たすき掛けのやり方を覚える。 |
有理化 | 有理化のやり方を身に付ける。 |
集合 | 共通部分・和集合・全体集合・補集合の、意味や記号を学ぶ |
命題 | 逆・裏・対偶・十分条件・必要条件を学ぶ。 |
否定 | 否定での変換方法を覚える。 |
問題の種類は多いですが、出題内容は予測できます。
高卒認定試験は1年に2回行われます。1回目の試験で出された問題と同じ種類の問題は、2回目の試験では出されません。

例年11月に行われる試験を受ける方は、メルカリで問題冊子を入手したり、解答解説の動画を見たりして、例年8月の試験で出された問題を把握しましょう。
大問2|数と式(一次不等式)
一次不等式の計算問題が出されます。文字の最高次数が1乗(「x」など)である不等式を、一次不等式と言います。

「x」とかが「何乗されているのか」を表すのが次数だよ

大問2を対策するには、一次不等式の文章問題に慣れることが重要です。
大問2の問2では一次不等式の文章問題が出されます。一次不等式の文章問題では、文章から抜き出した情報を使って、不等式を自分で作る必要があります。
一次不等式の文章問題に慣れていなければ、不等式の作り方は分かりません。
大問2の問2を解くためにも、一次不等式の文章問題に慣れておきましょう。
大問3|二次関数(二次関数のグラフなど)
問題の内容 | 対策 |
二次関数の数式と一致するグラフを選ぶ(問1) | 二次関数のグラフの描き方を覚える。 |
二次関数のグラフを移動させたときの、数式の変化について(問1) | 二次関数のグラフの描き方を覚える。 |
座標を代入して、二次関数の数式における定数aの値を求める(問2) | 頂点の座標を二次関数の数式から、読み取れるようになる。 |
座標とグラフを見て、対応する二次関数の数式を選ぶ(問2) | 頂点の座標を二次関数の数式から、読み取れるようになる。 |
平方完成(問3) | 平方完成のやり方を覚える。 |
大問3を解くには、二次関数のグラフにおける頂点の座標を、数式から読み取れる必要があります。
頂点の座標に対応する数式を選んだり、数式から頂点の座標を読み取ったり、しなければいけないためです。

頂点の座標を読み取るには、数式の構造を理解しなければいけません。
例えば、「y=a(x-b)+c」という二次関数の数式で、「b」が表すものを理解する必要があります。

「b」は二次関数のグラフにおける、頂点のx座標を表すよ
『入門問題精講』などの解説が詳しい参考書で数式の構造を理解して、二次関数のグラフにおける頂点の座標を、数式から読み取れるようになりましょう。
大問4|二次関数(二次方程式など)
問題の内容 | 対策 |
二次関数の最大・最小(問1) | 範囲がある二次関数で、「y」の最大値と最小値を求められるようになる |
二次方程式(問2) | 因数分解で二次方程式を解けるようになる。解の公式を覚える。 |
二次不等式(問3) | 二次不等式の公式を覚える。 |
二次関数の簡易的なグラフを描けるようになることが、大問4を解く上では重要です。簡易的なグラフとは、大まかな位置に描いた二次関数のグラフです。
大問4では視覚的に分かりやすい問題が出されます。簡易的なグラフを描ければ、問題を解きやすいと言えます。

大問4を解くためにも、二次関数の簡易的なグラフを描けるようになりましょう。
大問5|三角比と図形の計量(余弦定理など)
問題の内容 | 対策 |
三角比を活用して、直角三角形の辺の長さなどを求める(問1) | sinθ、cosθ、tanθの値を求められるようになる。 |
三角比の値を求める(問2) | 「180°−θ」「90°−θ」「90°+θ」の、三角比の公式を覚える。 |
三角比の公式を使う計算問題(問3) | 三角比の3つの公式(「sin²θ+cos²θ=1」など)を覚える。 |
90°以上の三角比の値を求める(問3) | 30°、45°、60°の三角比を覚える。 |
余弦定理(問4) | 余弦定理の公式を覚える。 |
正弦定理(問5) | 正弦定理の公式を覚える。 |
三角形の面積(問5) | 三角形の面積が求められる公式を覚える。 ※「底辺×高さ÷2」ではない。 |
効率良く暗記するコツを知ることが、大問5を解く上では重要。大問5では、公式などの暗記を必要とする問題が多くなっているためです。
効率良く暗記するには、覚えたことを何度も思い出せる環境を作る必要があります。思い出す回数が多いほど、知識は定着しやすくなるためです。
何度も思い出せる環境を作る方法
- 覚えたいことを紙に書いて、部屋に貼っておく
- 覚えたいことの写真を撮って、スマホなどの壁紙にする
- 覚えたいことの問題を定期的に人から出してもらう
何度も思い出せる環境を作って、公式などを効率良く暗記しましょう。
大問6|データの分析(分散など)
問題の内容 | 対策 |
中央値、平均値、範囲、最頻値、第一四分位数、第三四分位数(問1) | それぞれの用語の意味と求め方を覚える。 |
箱ひげ図から情報を読み取る(問2) | 箱ひげ図が表す情報を読み取れるようになる。 |
分散の値を求める(問3) | 分散の意味と求め方を覚える。 |
相関係数(問4) | 散布図から相関係数を求められるようになる。散布図、相関係数、相関関係の意味を理解する。 |
高卒認定試験の数学で、『データの分析』は学習のコスパが良い単元と言えます。学習範囲が狭くて、試験の配点が多いためです。
『やさしい高校数学(数学I・A)』という参考書で、解説に使われているページ数を、単元ごとに比較してみましょう。
- 数と式:115ページ
- 二次関数:123ページ
- 三角比と図形の計量:63ページ
- データの分析:26ページ
解説に使われているページ数が少ないことから、学習範囲の狭さが分かります。学習範囲は狭いのですが、高卒認定試験での配点は20点となっています。
少ない勉強時間で点数を伸ばすことができるので、効率良く数学を勉強するには『データの分析』を、優先的に学習することが大切なのです。
『データの分析』を優先的に学習して、効率良く勉強しましょう。
効率が良い数学の勉強法

効率良く勉強できれば、高卒認定試験に合格するハードルは下がります。しかし、どうすれば効率良く勉強できるのかが、分からない方は多いでしょう。
本項目では、効率良く勉強する方法を私の経験に基づいて紹介します。勉強法の参考にしてください。
過去問で出題内容を押さえて、参考書の目次に線を引く
高卒認定試験における5年分の過去問を読んで、まずは出題内容を確かめましょう。
文部科学省のホームページもしくは過去問集などで、過去問は読むことができます。

過去問を読むときは、解答解説も読むことが大切だよ
解答解説を読むことで、覚えるべき解き方が分かります。勉強する内容を絞りやすくなるので解答解説を読めば、勉強の効率を良くすることができるのです。

本記事の「高卒認定試験における数学の出題内容と対策」を、過去問の代わりに読んでも構いません。
平成30年以降の出題内容をまとめているので、「高卒認定試験における数学の出題内容と対策」読むことで、より効率的に出題内容を押さえることができます。

問題ごとの対策も紹介してるから、何を勉強したらいいのかも一目瞭然だよ
出題内容を押さえたら、参考書の目次を見ましょう。高卒認定試験の問題を解説しているページを確かめて、目次のページ数に線を引いてください。

参考書を音読して、
目次のページ数に引かれている線を確かめて、勉強するページを参考書で開きます。
ページを開いたら、覚えたい内容を一通り読んでインプットしましょう。音読でインプットするのがオススメです。音読したことは記憶に残りやすくなるためです。

プロダクション効果と言うよ
キリの良いところまで読んだら、覚えた内容を紙に書きます。紙に書いてアウトプットを行うことで、知識は定着しやすくなります。
覚えた内容を書くときはイラストも描きましょう。イラストも描くことで、知識はより定着しやすくなります。

カナダのウォータールー大学が2018年に行った研究で、イラストを描くことの効果は実証されています。
ウォータールー大学が2018年に行った研究
この研究では、認知症の高齢者13名を2つのグループに分けて、スタッフが読み上げた単語を覚えてもらいました。
- グループA:文字でメモを取って単語を覚えてもらう
- グループB:イラストを描いて単語を覚えてもらう
単語を覚えさせた後にテストを行ったところ、グループBの方がテストの正解率が高かったのです。
参考書の目次で線を引いたページの内容を覚えたら、学習をひとまず終了します。
学習を終えた1日後・7日後・30日後には、復習を行なってください。復習を繰り返し行うことで、学んだ内容を忘れにくくなるためです。

復習によって知識が定着しやすいことを、分散効果と言うよ
バーリックという心理学者が1979年に行なった研究などで、復習の効果は実証されています。
復習を忘れずに行なって、参考書の内容を記憶に定着させましょう。

過去問を解く
参考書の目次に線が引かれたページを全て勉強したら、高卒認定試験の過去問を解きましょう。
文部科学省のホームページに掲載されている、平成30年以降の過去問を全て解いてください。
過去問を解くときは50分の制限時間を設けましょう。
高卒認定試験の試験時間は50分となっているためです。制限時間を設けることで、問題を解くペースが分かるようになります。

過去問を解き終わったら答え合わせをします。間違えた問題があれば復習をしてください。
復習するときは「何が分からなかったのか」を、はっきりさせることが大切です。理解が曖昧な箇所を洗い出すことで、無駄なく復習を進められるためです。

復習が終わったら過去問で間違えた問題を、もう一度解いてみよう
全ての問題に正解できるまで、「過去問を解く→復習する」というサイクルを回しましょう。
数学のオススメ参考書

無駄なく学習を進めるには、目的に合った参考書を選ぶことが大切です。
例えば、中学で教わる内容を学ぶために、高校生向けの参考書を使っても成果は得られません。
高卒認定試験に合格したいのであれば、高卒認定試験のレベルに合った参考書を使う必要があるのです。
本項目では、「高卒認定試験だけを受験する方」「大学も受験する方」に合った参考書を、それぞれ紹介しています。参考書を選ぶときの参考にしてください。
やさしい高校数学(数学I・A)
『やさしい高校数学(数学I・A)』は、高卒認定試験だけを受験する方にオススメな参考書。
学習する内容を要点に絞って上手くまとめている点が、『やさしい高校数学(数学I・A)』をオススメする理由です。
高卒認定試験の数学は基本的な解き方を知っていれば、問題を解くことができます。
『やさしい高校数学(数学I・A)』は問題の解き方を、分かりやすくかつ簡潔に解説しています。

つまり、「基本的な解き方」を学習しやすいんだ
大学を受験しようと考えている方に、『やさしい高校数学(数学I・A)』は向いていません。
大学受験の問題を解くには「なぜ解けるのか」という、理屈も理解しておく必要があるためです。
『やさしい高校数学(数学I・A)』で、問題が解ける理屈はあまり解説されていません。
そのため、大学受験の勉強に『やさしい高校数学(数学I・A)』は向かないのです。
高卒認定試験だけを受験する方は、『やさしい高校数学(数学I・A)』を使いましょう。
数学I・A 入門問題精講
大学への入学も視野に入れて高卒認定試験を受験する方に、『入門問題精講』はオススメな参考書です。
解説が丁寧で理解しやすい点が、『入門問題精講』をオススメする理由です。
『入門問題精講』では上手くまとめられた文章で、解説が詳しく書かれています。

解説が詳しいから、問題が解ける理屈を理解しやすいよ
また、解説の中には「例え」がよく用いられています。「例え」があることで、解説のイメージが掴みやすくなっています。
精巧な機械仕掛けの時計をバラバラの部品に分解することは、子供でもできるかもしれませんが、そのバラバラの部品を組み立てて、元通りの時計を作るのは、大人でも難しいことです。
「展開」と「因数分解」の関係もこれに似ていますね。バラバラにするのが展開、組み立てるのが因数分解。だから、因数分解は展開よりはるかに難しいことなのです。
出典:池田洋介「入門問題精講」(旺文社)(令和6年10月11日に利用)
大学を受験しようと考えている方は、徹底的に理解できる参考書である『入門問題精講』を使いましょう。
まとめ:数学の対策で最も大切なのは、出題内容を把握しておくこと
高卒認定試験の数学を対策するために最も大切なのは、勉強を始める前に出題内容を掴むことです。
過去問や本記事を熟読して、出題内容をあらかじめ把握しておきましょう。
数学の勉強法まとめ
- 音読して知識をインプットする。その後、文字やイラストを紙に書きながらアウトプットを行う
- 勉強を終えた1日後、7日後、30日後には必ず復習を行う
- オススメの参考書は『やさしい高校数学(数学I・A)』と『入門問題精講』
参考書だけで勉強を進めていると、解説を理解できなくて行き詰まってしまうことがあります。時間を浪費することになるので、学習に行き詰まると効率良く勉強することはできません。

僕が高卒認定試験の勉強をしていたときも、参考書の解説が理解できないことは多かったっけ。時間をたくさん浪費してたな〜。
そんなときに役立つのが講義動画。多角的に情報を頭へ入れられるので、授業動画は参考書よりも理解しやすくなっています。
中でもオススメなのが『スタディサプリ』の講義動画です。『スタディサプリ』では、大手予備校における人気講師の授業を動画で視聴できます。
予備校の人気講師による講義なので、授業の分かりやすさは抜群。参考書だけでは理解できなかった箇所も、スラスラ理解できます。
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